英検の級で迷ったので、過去問を「時間無制限」で解かせてみました

海外で英語を使う機会があった直後で、本人のやる気があるうちに英検を受けてみようか、という話になりました。

ただ、級をどうするかで迷いました。上の級でも内容はわかりそうな気がする。でも知らない単語も出てきそう。この「たぶん行けると思うけど」を、私はずっと感覚で判断していました。

それで相談してみたら、返ってきた最初の提案が思いがけないもので、これが結果的にいちばん役に立ちました。

過去問を「時間無制限」で解かせる

提案されたのは、まず今週末に30分だけ、タイマーを使わずに過去問を解かせてみる、というものでした。上の級と下の級を1回ずつ。

なぜ時間無制限なのか。こうすると、「知識の穴」と「速度の穴」を分けられるからです。

時間をかければ7〜8割取れるなら、知識はもうある。足りないのは速さと処理だけ。逆に、時間をかけても知らない単語が続出するなら、そもそも語彙から始めないといけない。

この二つは、対策がまったく違います。でも普通に時間を計って解かせると、両方が混ざった点数しか出てこないので、どちらが原因か分からないんですよね。

言われてみれば当たり前なのですが、私はこれまで一度もやったことがありませんでした。測り方を変えるだけで、見えるものが変わる。これは英検に限らず、他の教科でも使えると思います。

結論は「下の級から」でした

提案された進め方は、まず下の級を受けて、その次に上の級、という二段構えでした。

理由は語彙ではありませんでした。2024年度のリニューアルで、上の級には手書きのライティングが2題入っています。友達からのメールに返信するものと、自分の意見を書くもの。筆記の時間もそれに合わせて延びました。

うちの子は、考えるのは速いのに書くのに時間がかかるタイプなので、ここがそのまま失点になります。

下の級にはライティングも面接もありません。つまり、マークシートの塗り方や時間配分、会場の空気といった「形式の初回コスト」だけを先に払える。内容の難しさと形式の慣れを、同時に背負わせない、という考え方でした。

この「初回コスト」という見方は、私にはなかった発想でした。初めての試験は、問題を解く以外のところでかなり消耗しているんですよね。

キクタンの掛け流しについて言われたこと

単語対策として、音声を流しっぱなしにするのはどうか、と聞いてみました。楽なので期待していたのですが、返ってきたのは「掛け流しだけでは効率が悪い」でした。

聞き流すだけで語彙が身につく効果は、意味と結びつけて思い出す練習に比べると、かなり小さいそうです。

ただ、使い道がないわけではなくて、順番を変えればいいと言われました。

先に親と一緒に意味を確認する(5分ほど、口頭で、書かせない)。その日確認した語だけを朝食のときや寝る前に流す。翌日、口頭で意味だけ答えさせる。

つまり掛け流しは「入口」ではなく「復習の器」だ、ということでした。この整理はとても腑に落ちて、今はこの形でやっています。

書くのが遅い子のライティング練習

上の級のライティングについては、いきなり書かせない、という方針をもらいました。

まず口で言う。それを親が書き取る。最後に本人がそれを写す。この3段階です。書くことと考えることを同時にやらせない、ということですね。

あわせて、文の型を丸ごと覚えてしまう方法もすすめられました。「I think 〜. I have two reasons. First, 〜. Second, 〜.」のような形です。構成を考えるコストをゼロにして、中身だけに集中させる。

あと、意外と大事だと言われたのが、本番前に実物大の解答用紙で一度通しをやることでした。マークシートを塗るだけで数分かかるので、そこを知らずに本番に行くと時間配分が崩れます。

合否ではなく、前回比を評価軸にする

最後にもらった助言が、いちばん心に残りました。

英検はスコアが出るので、前回と比べてどう伸びたかが見えます。だから受ける前に「合否ではなくスコアの伸びで評価する」と宣言しておくといい、と。

できる子ほど「一度で受からないと意味がない」と思い込みやすいので、先に評価の軸を親から示しておく、ということでした。

これは英検の話というより、子どもとの向き合い方の話ですね。言われてはっとしました。

同じことをやってみたい方へ

級を決めかねている方は、まずこの相談をしてみてください。

子どもが英検を受けようと思っています。
ひとつ上の級も届きそうな気はするのですが、決めきれません。

まず、どの級を受けるべきかを判断するための「診断のやり方」を教えてください。
そのうえで、次のことを踏まえて準備の進め方を提案してください。

・受ける級ごとに、試験の形式(問題構成・時間・書く量)がどう違うか
・その形式のうち、初めて受ける子にとって負担が大きいのはどこか
・「内容がわからない」ことによる失点と、
 「時間が足りない・書くのが追いつかない」ことによる失点を
 どうやって切り分けるか

そのうえで、単語の覚え方・過去問の使い方・当日までの流れを
具体的に提案してください。

なお、うちの子は考えるのは速いのに、書いたり写したりするのに
時間がかかるタイプです。そこを踏まえてください。

最後の一行、うちの子がどういうタイプかを書いておくのが大事です。ここを書くかどうかで、返ってくる提案がまったく変わりました。

なお、日程や試験形式は変わることがあるので、申し込み前に必ず公式サイトで確認してください。

やってみて思ったこと

「たぶん行けると思うけど」を感覚のまま持ち続けていたのを、30分で確かめられたのが収穫でした。

しかも確かめ方が、時間を計らずに解かせるという、お金も準備もいらないものだったのがよかったです。何かを判断できずにいるときは、まず測り方を疑ってみるといいのかもしれません。

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