ポータブル電源を分電盤へ

防災用にポータブル電源を持っています。ただ、いざというときに延長コードを引き回して使うのは現実的でないなと思っていて、家の分電盤につないで、停電したら家の中で普通に電気が使えるようにできないかと考えていました。

分電盤に専用のパネルを取り付ければいいんでしょ、くらいの認識でいたのですが、調べてもらったらその方法は使えませんでした。

思っていた方法が、二重に無理でした

私が考えていたのは、メーカーが出しているスマートホームパネルという機器を分電盤につける方法でした。

ところが、これには問題が二つありました。

ひとつは、その機器が対応しているのは上位シリーズだけで、うちの機種は対象外だったこと。もうひとつは、その機器自体がすでに生産終了していて、新品では手に入らないことでした。

自分で調べていたら、たぶん「対応機種」の欄をちゃんと見ずに買っていたと思います。工事を頼んでから発覚していたら目も当てられませんでした。

選択肢は2つに絞られました

では今の機種を活かす方法は何か、と聞いたところ、現実的な選択肢は2つでした。

ひとつは、手動の切替盤を電気工事店に設置してもらう方法。停電したらスイッチを手で切り替えて、決めておいた2回路分をポータブル電源から使う形です。費用は本体と工事費を合わせて10万円前後という目安でした。

もうひとつは、分電盤に直結できる上位機種に買い替える方法。こちらは全自動で切り替わりますが、本体と工事で100万円前後になります。

自動と手動の差に、その金額を出せるか。うちは手動で十分と判断しました。停電はそう頻繁に起きませんし、起きたときにスイッチを一つ入れるくらいはできます。

こういう「上を見ればきりがない」選択のときに、両方の金額を並べて見せてもらえるのはありがたいです。片方しか知らないと、なんとなく高いほうが安心な気がしてしまうので。

見積もりから漏れそうなものが見つかりました

次に、必要なものを漏れなく挙げてもらいました。ここで一つ、自分では絶対に気づけないものが出てきました。

切替盤には専用の接続ケーブルが別売りになっていて、これがないと繋がりません。1万円ちょっとするものです。

本体と工事費だけ見て予算を組んでいたら、当日になって「ケーブルがない」となっていたはずです。

工事をともなう買い物を調べてもらうときは、「別売りになっているものを漏れなく挙げて」と一言入れるだけで、こういうものが出てきます。これはこれから何度も使う頼み方だと思いました。

「一晩持つのか」を具体的に出してもらいました

いちばん知りたかったのが、実際どのくらい使えるのか、でした。ここも数字で出してもらいました。

うちの機種の容量に加えて、切替盤側にも上限があるので、そこで使える量が決まります。それを踏まえた目安がこうでした。

照明とスマホの充電だけなら、一晩は余裕。そこに小型の冷蔵庫を足すとぎりぎり。エアコンは、まったく持ちません。

「非常時は最低限の照明と、冷蔵庫が止まらなければいい」という線引きが、この数字ではっきりしました。備えというのは、何ができるかより何を諦めるかを先に決めておくことなのかもしれません。

ついでに頼めることも分かりました

もうひとつ、ずっと気になっていたことがありました。家の中に、よくブレーカーが落ちる場所があるんです。アンペアの割り振りを見直したいと思いつつ、そのためだけに業者を呼ぶのも、と先延ばしにしていました。

これも同じ工事のときに一緒に頼めると分かりました。しかもいいことを教えてもらって、よく落ちる場所が、ポータブル電源につながる2回路の中に入るように設計してもらうといいとのことでした。

普段の困りごとと、非常時の備えが、一回の工事で両方片づくわけです。こういう組み合わせは、自分ではなかなか思いつきません。

同じことを調べたい方へ

工事をともなう買い物を検討するときは、この形で聞いてみてください。

いま持っている〇〇(機種名)を、停電のときに家の分電盤につないで使いたいです。
次のことを、公式の情報を確認したうえで調べてください。

1. そもそも、この機種でそれができるのか
 できない場合は、なぜできないのかも書いてください

2. できる方法が複数あるなら、それぞれについて
 ・必要な機器と型番
 ・本体価格と工事費の目安
 ・誰に頼むのか(必要な資格があれば明記)
 ・できること/できないこと
 を表にして比べてください

3. 「別売り」になっているもの、追加で必要になるものを
 漏れなく挙げてください(ケーブル・部材など)

4. うちの機種の容量で、実際どのくらい持つのか
 (照明だけ、冷蔵庫も、エアコンも、のように
  使う機器ごとに何時間持つか目安を出してください)

値段や在庫は変わるので、いつ時点の情報かも書いてください。

3番の「別売りのものを漏れなく」と、4番の「実際どのくらい持つのか」。この2つが、カタログを眺めているだけでは絶対に出てこない部分でした。

なお、価格も製品の状況も変わります。実際に頼むときは、必ず最新の情報を確認してください。工事には資格が必要なので、そこも必ず有資格の業者にお願いしてください。

やってみて思ったこと

買う前に「そもそもそれはできるのか」を確かめられたのが、いちばん大きかったです。

私はずっと、パネルを買って付けてもらえばいいと思い込んでいました。その思い込みのまま進んでいたら、対応していない機器を買っていたか、工事の当日に断られていたかのどちらかです。

自分が「できるはず」と思っていることほど、一度確かめてもらう価値があるんだなと思いました。