お口ぽかんの体操が続かないので、サボるとねこが家出するアプリを作りました

うちの子は、気づくと口がぽかんと開いています。テレビを見ているとき、本を読んでいるとき、寝ているとき。いわゆる「お口ぽかん」というやつです。

これがずっと気になっていて、歯医者さんにも相談しました。口が開いたままだと歯並びにも影響しますし、口の中が乾くのもよくないそうです。そこですすめられたのが、口まわりの筋肉をきたえる体操でした。MFT(口腔筋機能療法)と呼ばれているものです。

舌を上あごの決まった位置につけたままキープする、舌でポンと音を鳴らす、ほっぺを膨らませる。そういう地味な動きを、毎日、それも一日に何度もやる必要があります。

やり方は教わったのですが、これがまったく続きませんでした。

続かないのは、私のせいでした

やってみて分かったのは、続かない理由が子どものやる気ではなかったことです。

この体操、誰かが秒数を数えないといけません。何回やったかも覚えておく必要があります。つまり、そばに大人が一人ついている前提の習慣なんですよね。

私が声をかけて、10秒数えて、あと何回、と管理する。夕方のいちばん忙しい時間にこれをやるのは、正直しんどかったです。私が疲れている日は飛びますし、一度飛ぶと次の日もなんとなく飛びます。

体操そのものは1分もかからないのに、それを回す係がいないだけで止まる。それならその係をアプリにやってもらおう、ということで作ってもらいました。

まず内容を調べてもらってから作ってもらいました

体の話なので、いきなり作らせるのは避けました。まずMFTの体操が具体的にどういうものかを調べてもらい、内容を確認してから作りはじめてもらっています。

できたのは、7種類の体操を順番にやっていくアプリです。舌を決まった位置にキープするもの、舌でポンと鳴らすもの、あいうべ体操、ベロのばし、ほっぺ膨らませ、最後に口を閉じて鼻で呼吸するもの。それぞれ秒数を声でカウントしてくれて、回数も自動で数えてくれます。

ひらがな中心なので、子どもが一人で開いて進められます。私がやることは、なくなりました。数えなくていい、覚えておかなくていい。これだけでもうずいぶん違いました。

ごほうびだけでは、少し足りませんでした

続けたくなる仕掛けとして、ねこのキャラクターを入れてもらいました。体操をクリアするとポイントがもらえて、ごはんをあげると仲よし度が上がってレベルが上がる。連続で続けるとボーナス。その日だけの豆知識も出ます。

これはこれで効きました。ただ、しばらく使っていると、やらない日はやっぱりやらないんですよね。やらなくても、何も起きないからです。

それで「サボるとどうなるか」を足しました

二度目のお願いで足したのが、やらなかった日の反応でした。

1日休むとねこが少し痩せてしょんぼりする。2日続くともっと痩せて涙目になり、連続記録もリセットされる。そして長く放置すると、家出して置き手紙が残ります。

ここで一つだけ、はっきり条件をつけました。取り返しがつかない状態には絶対にしないこと。責める言葉も使わないこと。

なので、家出したあとでも体操を一つやれば「あいたかったよ〜!」とすぐ帰ってきます。ごはんをあげたり全部クリアしたりすれば、またふっくら元気になります。

これを入れてから、目に見えて続くようになりました。ごほうびは「やる理由」にはなりますが、やらなかったことに何の反応もないと、やらない日が増えていく。かといって厳しくしすぎると、一度崩れたときに子どもが戻ってこられません。

痛みは軽く、回復はすぐ。ここのさじ加減が全部だったと思います。

作るときに気をつけたこと

子どもが毎日開くものなので、いくつか最初に決めました。

記録はその端末に残るようにして、毎日続きから始められること。ひらがな中心で、大人がいなくても操作できること。音は切れるようにしておくこと。そして体操の秒数や回数は、あとから調整できるようにしておくこと。

最初の1〜2回は一緒にやりましたが、それ以降は自分で開いてやっています。声かけがゼロになったのが、いちばん大きな変化でした。

同じことをやってみたい方へ

お口ぽかんで体操をすすめられたけれど続かない、という方はけっこういるんじゃないかと思います。二段階に分けて作るのがラクでした。まず本体から。

子どもが毎日つづける必要のある口の体操(MFT・口腔筋機能療法)を
サポートするアプリを作ってください。
HTMLファイル1枚で、ブラウザで開けるものにしてください。

【中身】
・体操は数種類。それぞれ、秒数を声でカウントしながら一緒に進める
・回数も自動で数える
・ひらがな中心で、子どもが一人で操作できるようにする
・記録はブラウザに保存して、翌日も続きから使えるようにする

【つづけたくなる仕掛け】
・キャラクターにごはんをあげると仲よし度が上がる
・体操をクリアするとポイントがもらえる
・連続してつづけるとボーナス
・その日だけのちょっとした豆知識が出る
・全部おわるとお祝いの画面が出る

まず、MFTの体操が具体的にどういうものかを調べたうえで、
内容が正しいか確認してから作ってください。

しばらく使ってみて、やらない日が増えてきたら、この二つ目を足します。

このアプリに「やらなかった日」の反応を足してください。ただし条件があります。

・1日休むとキャラクターが少ししょんぼりする程度
・何日か続くともう少し寂しそうになる
・長く放置するといなくなってしまうけれど、
 体操を1つやればすぐ戻ってきて、また元気になる

子どもが見るものなので、取り返しがつかない状態には
絶対にならないようにしてください。
責める言葉も使わないでください。

最後の2行は必ず入れてください。これがないと、思ったより厳しい仕掛けが出てくることがあります。子どもが見るものは、崩れたあとに戻れる作りにしておかないといけません。

やってみて思ったこと

毎日やる習慣ものは、内容より「回す係」がいるかどうかで決まるんだなと思いました。うちの場合、その係が私だったので、私の忙しさで途切れていました。

それと、ごほうびと、やらなかったときの小さな反応。両方あってはじめて回るというのは、自分自身の習慣にも当てはまりそうだなと思いながら作っていました。

なお、お口ぽかんの背景にはアレルギー性鼻炎など鼻の症状が隠れていることもあるそうです。体操だけで解決しようとせず、気になることが続く場合は、かかりつけの歯科や耳鼻科にも相談してみてください。うちも並行して見てもらっています。